パーム油(アブラヤシ油)・その真価が認められていない原料


ロゴナはFONAP(パーム油持続可能性フォーラム)のメンバーで、FONAPの認定を受けたアブラヤシ油を使っています。

パーム油(アブラヤシ油)は、世界でも最も多く生産される植物脂肪で、年間5000万トン以上がヤシの種子と果実から製造されています。そしてその半分が化粧品の製造に使われています。

大切な環境と気候変動を犠牲にしながら、パーム油の世界的な需要を満たすために熱帯雨林が乱伐されています。そして、世界的にパーム油を得るための熱帯雨林の乱伐に対する批判が高まり、ヤシ栽培というビジネスを持続可能にしてゆくために、様々な認証システムが生まれました。ロゴナ(ロゴコス・ナトゥアコスメティック社)もFONAPのメンバーとしてパーム油とヤシ核油をこれからも持続可能な大切な原料として使い続けてゆくために、ダメージを受けている熱帯雨林が回復してゆくようにと考えています。

 

批判を受けながら:これまでのパーム油プランテーション

問題はヤシが熱帯雨林地域で栽培されていることにあります。大量にパーム油を製造するために、残念ながら貴重な原生林を乱伐する農家や企業が後を絶たないことに原因があります。大気中の二酸化炭素の増加に加えて、酸素を作ってくれる大切な「地球の緑の肺」が破壊されてゆくと、生物の多様性も失われてゆくでしょう。

またオランウータンの生息場所がどんどんと破壊され、今ではオランウータンは絶滅の危機に瀕しています。それまで住んでいた動物たちもどんどんと住家を奪われ、生きていけなくなっています。でも農家で働いている人々は、決して十分な収入を得ているとは言えないのです。パーム油の製造には、そのように多くの問題を抱えているのですが、それでも私たちにとってはとても大切な原料なのです。

 

なぜパーム油が不可欠なのか

パーム油の生産は、現在生産国の重要な経済要因のひとつで、そこに住む人々にとって重要な働き場所を生み出しています。ヤシの実の収穫は機械化できない為、1年間に15回という収穫は全て手作業で行われていて、多くの労働力が必要とされています。

またヤシはその生産性がとても高く、パーム油、ヤシ核油の2種類のオイルを得ることができます。WWF(世界自然保護基金)の調査によると、1ヘクタールから得られるパーム油と同量のオイルを生産しようとした場合、菜種であれば3ヘクタール、ひまわりであれば4ヘクタール、ココナッツであれば7ヘクタールの土地が必要となるそうです。

化粧品への配合という観点から見ると、パーム油は不可欠といっても良いほど大切な特徴を持っています。パーム油は独特の脂肪酸スペクトルを持っていて、他の植物オイルと交換すると製品自体の機能が失われてしまうのです。パーム油は貴重なビタミンと脂肪酸を含んでいるだけでなく、室温でバターのような粘度があり、お肌にのせた時になめらかに広がるだけでなく、クリームなどの粘度調整にも一役買います。またパルミチン酸とラウリン酸の割合が高いため、スキンケア製品として、柔らかでしなやかな感触をもたらしてくれます。

持続可能なパーム油

これまで行われてきた栽培方法ではなく、オーガニックとして認定されたパーム油が、問題解決の糸口になると考えています。実際にヤシを環境に配慮しながら育てることは可能ですし、熱帯雨林を守りながら環境に配慮した生産を行い、働く人たちの権利を守り、ビジネスとしても成立させることができるはずです。

ロゴナの全ての製品には、エコサート認証のオーガニック パーム油が使われています。このプロジェクトではオイルを得るためのヤシは熱帯雨林が再生するよう計画的に植林され、批判を受けているような熱帯雨林の伐採は行われていません。ロゴコスは、FONAPのメンバーの一員として、ドイツのニーダーザクセン州にある小さな村ザルツヘンメンドルフからも、積極的に意見を発信し、持続可能なパーム油のために他のメーカーなどとも経験についての情報を交換していきたいと考えています。小さな一社だけではプランテーション企業に限られた影響しか及ぼすことができませんが、パーム油を配合した製品を作り続けてゆくために、ロゴコスはFONAPとそのメンバーたちと協力しながら、改善されてゆくように努力します。

FONAP

(Forum Nachhaltiges Palmöl持続可能なパーム油フォーラム)は、企業、各種団体が参加するNGO団体です。FONAPとそのメンバーは、ドイツ、オーストリア、スイスで使用されるパーム油が100%持続可能な、認定を受けているものするという目標に向けて活動しています。